中間感想

今日は疲れたので、小説はお休みにする。これは一応日記だし、「今日は疲れた」という情報がある分、今日はだいぶ日記をしていることになるだろう。

 

ストーリーと呼べるものを初めて書いてみて、いくつか収穫がある。一番の収穫は、細かい設定をしなくてもとりあえずストーリーは進んでいくと分かったことだ。

 

主人公の名前や家族構成すら決めずに書き出して、とりあえず八回分は困らなかった。むしろ、事前にそういう設定をするのは無理だ――物語上の要請は、物語を進めることでしか見えてこない。

 

もちろん、事前にある程度の世界設定は決めてあるし、物語のある程度の方向性は決めてある。そして、ドラフトを書き進めるだけなら、これだけでも十分なようだ。脳内にあるうちは傑作とよく言うが、ひとまず脳内では傑作だと思えればよさそうだ――それもまた難しくはあるのだが。

 

設定の甘さが祟って後から困ることはあるだろうが、それは次の話だ。とりあえず、何も書けない段階を抜け出せたことには意味があると思っている。そういう技術的な問題よりむしろ大きいのは、主人公たちの設定を適当に決めることへの罪悪感だ。

 

物語を書く上で、主人公には感情移入するものだ。だから、設定上の都合だとかただエモいからとかの理由で主人公に不幸な過去を設けるのには、それなりの罪悪感がある。それは必要悪だから、罪だからと言ってやめるわけではない――むしろ逆に、罪悪感から苛烈になり切れないことにこそ注意する必要がある。

 

というわけで、書くとは精神をえぐる作業だということの片鱗は理解できたつもりだ。とはいえ別にまだ精神は元気だから、明日からも書き続けていくつもりである。期待していただければ幸いである。